「月ちゃん」が踊って。

思い出話や今のこといろいろ

鞄の中には

毎晩かかってくる姉からの電話が

いつの間にか途絶えたと思ったら

最近は月ちゃんから毎日、朝に夕にと

電話がかかってくる

 

 

 

仕事中も一人きりの時間が長いので

作業しながら月ちゃんと話す

通話しっぱなしでスーパーに行き

ちょっと買い物してくるからね、と

一度切ろうとすると

「切ったらダメ!月ちゃんも一緒に行く!」

と言う

大声出さないで静かにしててね、と

鞄の中に通話中のスマホを放り込む

 

 

 

 

スーパーの中で何となく気になり

母「もうちょっとでレジに行くよ

  大丈夫?」

と鞄の持ち手を広げて鞄の中に話しかける

 

月「ヒィーン 暗いよぉ」

 

母「もうちょっとだから」

 

 

鞄と話す私を見て

ランプの精ならぬ鞄の精と話しているオバさん

と他人は思うだろうか

 

 

 

鞄の中からの「狭いよー怖いよー」の

月ちゃんの声を聞き

急がねば!と早足になる私

 

 

 

 

 

 

以上、アホな親子の日常でした。