気持ちになって一言
月ちゃんが久しぶりに帰省し、
珍しく充実した時間を過ごしている
コロナ禍の中、帰ってこられない日々が
あったから尚更なのかな
田舎道を車で走り
一面緑の田んぼ道にさしかかる
母「ほら、緑は目にいいって言うし、
この広い田んぼを見てごらん」
月「ワァー!寝転がったら気持ち良さそう」
母「芝生じゃないからね…泥まみれになるよ」
月「ねぇ、お日様が当たって風が
そよそよ吹いて気持ちいいーって稲が
喜んでるね!
はい、稲はなんて言ってる?
稲の気持ちになって一言」
月ちゃんは昔からよく
(○○の気持ちになって一言)を
私に聞いてくるのだ
母「アヘアヘ〜」
真顔で月ちゃんが言う
月「なに、それ。どうしてそんな下品なの!
稲がアヘアヘ〜なんて言うわけないじゃん」
母「じゃあなんて言ってるの?」
月「うれしいなー気持ちいいなぁー、くらいだよ、稲はママみたいに下品じゃないよ!」
いつもは変な返事を期待するくせに
今日は自分だけいい子になってずるい