「月ちゃん」が踊って。

思い出話や今のこといろいろ

寿命がちぢむ

2ヶ月ほど入院していた母が

退院後の独居は難しいだろうとなり

老人ホームに入居することになった。

 

 

老人ホームといっても

皆さんお元気で、自由に外出したり

思い思いに生活しているようだ。

広々と明るく開放的で

ここで暮らすのもそう悪くもないかも

と思える。

 

 

荷物を運んでいると、ロビーから

歓声が聞こえてきた。

星陵対智辯の試合を

観ているらしい。

 

 

 

 

A「ガンバレー!ああ、、、

  私の寿命が短くなってもいいから

  なんとか星陵に勝ってほしい」

B「わたしも!わたしの寿命もあげるから

   勝ってほしい」

C「どっちにしても

見てるだけで寿命がちぢまるわ」

 

 

ワーー! キャー!!と大盛り上がりである。

 

 

老人達の残りの寿命を差し出しての

熱い応援のお陰もあってか

星陵高校は準々決勝まで勝ち残った。

上手くいけばあと二回

 

 

 

優勝した暁には、どれくらい

寿命がちぢむことになるんだろう

三人いっぺんに亡くなったりしないのか?

なんてどうでもいい心配をしながら

家に帰ったのである。